医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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認知症医療は医療と称するレベルに達していないのではないかと、心配している。
認知症など怖くないと教祖様のように声高に叫ぶ認知症専門医から、認知症は薬物に頼るのではなく介護で対応するべきだというわたしのようなへぼ医者などが入りまじり喧々諤々である。
地域では認知症地域ケア協議会、かかりつけ医認知症対応力向上研修会、事例検討会そして物忘れ相談医セミナーと称するやたらと多い勉強会が、認知症をまともに診療したことのない医師主導(陰で薬屋がサポートしている)で開催されている。催される会の数を聞けば、地域で認知症対策が熱心に進められていると誤解する人も多いであろう。地域での認知症対策についてはいずれ書く。
マスメディアもこの混乱に乗じて、医療マフィアの手引きで、自己診断の仕方や、認知症の予防や治療までにぎにぎしく伝えている。認知症は医師ではなくても素人でも診断できる!事実一般医家と素人の認知症に対する知識に差がない。いいことである。ただ認知症ノイローゼの患者に病気について正確に説明したり、認知症の正しい対応について説明しなければならないが。
最近アリセプトがLewy(レビー)小体型認知症の治療薬として保険適応になった。ご祝儀のつもりであろう、朝日新聞も「認知症薬アリセプト レビー小体型 治療に効果」(朝日新聞 1月27日)と仰々しい記事を載せた。見出しが見事である。本題と副題が逆であろう。署名入りの記事であるが、いつものT君ではなかった。ダウン症患者の末期に出現する認知症に対するアリセプトの効果はどうだったかを報告するのが先であろう。マフィアにそそのかされたのであろう。間違いの多い記事ではあるが、不勉強な医師に漫然とアリセプトを処方することに対してお墨付きを与えた.
Alzheimer型認知症(AD)だけではなくレビーにも効くか。せっせと処方を切り続けるであろう。ほとんどの一般医家はレビーを見た経験がないと思う。それにしても製薬会社の振舞いの底意地の悪さには背筋が寒くなる。
わたしのような認知症患者を日常的に診ていても、7年間で2例のレビー患者に接しただけである。1例は拙著「症例から学ぶ高齢者疾患の特徴とその対応」で「幻視に対してリスぺリドン投与が増悪を招来したレビー小体型認知症の症例」で紹介した(p27)。認知症の20%はレビーという統計も、わたしは疑っている。誤診される根拠についてもいずれ書く。
マスメディアで医療記事を担当するものの一部も、薬屋のセールスマンのような権威も医療マフィアや製薬会社の人たちが陰で酒の肴にし笑っていることは知っておくべきであろう。
認知症は進行のステージを臨床的に三段階に分けて対応するのが一般的である。軽度、中等度、そして高度と。
今わたしの手元にT製薬が配布している「アルツハイマー型認知症(AD)治療剤」と名付けられたパンフレットがある。4種類の抗認知症薬の効能、用量そして中程度のステージまで保険診療が認められる薬(レミニールとリバスタッチ)、中程度から高度に投与される薬(メマリー)と軽度から高度にいずれでも投与できる薬(アリセプト)について簡単な解説がある。
症状が重いというが、症状が高いとはいわない。重い認知障害というが、高い認知障害といわない。言葉じりを取り上げるようで恐縮だが、なぜか認知症だけは重いという意味が、高いという言葉で表現されるのが慣例となっている。先ほどの進行のステージの表現を見ていただきたい。
進行した認知症の患者を見ていて、高度という言葉で表現したくなるような症状は何もない。重度と表現する障害はいくらでもあるが。三段階は軽度、中程度そして重度と表現されるべきであろう。
念のために、認知症治療ガイドラインを見た。ところどころに高度という言葉が使われているが原則的に症状の程度を表す言葉として重度が使われている。安心した。
それにしても、いつごろから認知症分野に限り症状が進行した状態を高度と表現するようになったのであろうか。
重度を高度と表現しても特に違和感を感じない。些細のことをほじくりかえしているようであるが、患者が注意深く診られていない証左の一つのような感じがする。
次に認知症専門医が「認知機能が改善する」、「進行が遅延する」という言葉をよく使うが、具体的に何を指しているかについて書く。病気で苦しんでいる人に耳触りのいい言葉がとんでもないことを根拠に言われていることが理解いただけるであろう。
高いと重いというどうでもいいことに拘るわたしの気持ちが理解してもらえるかもしれない。
摩訶不思議なことが、余りにも多すぎる。

by rr4546 | 2015-02-05 21:49 | 医療関係 | Comments(0)