医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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2008年!ごろから、海外で行われていた臨床研究から標準治療群より強化治療群で死亡率が高いことが報告され始めた(ACCORD試験、VADT試験)ことは繰り返し紹介している。糖尿病は血糖値を下げれば下げるほど、予後が良くなるという単純な仕組みの疾病ではないことが判ってきたのである。とくに高齢者では。厳格な血糖管理のメリットははっきりしない。 罹病期間や年齢などを考慮するとThe lower、the betterどころかThe lower、the worseの可能性が指摘された。そのデータを端的に示したのは、大庭先生も引用されているCurrieらのSurvival as a function of HbA1c in people with type2 diabetes: a retrospective cohort study. Lancet 2010:375:481-489である。
わが国でも平均年齢72歳の1000例以上の高齢2型糖尿病患者の強化療法群(HbA1c 6.9%未満)と通常治療群で糖尿病関連合併症の発症率を比較する臨床研究が2000年から2007年に行われた。たびたび言及するJ-EDITである。学界誌で無料で閲覧できる。
結論は両群で、予後に差がなかった。6.9%未満に血糖をコントロールしても高齢者では臨床的意義はとくに認められなかった。
そこで強化治療群と通常治療群を1つにまとめた前向きコホート試験としてデータ解析をすると、HbA1cが8.8%以上の場合脳卒中発症頻度が突出して高くなるが、HbA1cが8.7~7.9%のかなり高い血糖コントロール群でも7.8~7.4%群とほぼ同じ発症率であった。むしろ驚くべきことは7.3%以下の群では、発症率が減少するどころか、上昇するとの結果が得られた。治療強化?により予期に反して脳卒中が増加した。 The lower, the worseだった。
このようによりよい値の群が予後不良になる現象をJカーブ現象という。 このJカーブ現象は血圧でも見られ、収縮期血圧が127~135mmHg以下に低下していると同様に脳卒中発症頻度は上昇した。これらの成績から現在最も望ましい高齢者の血糖目標値は導き出せると思う。
高齢者の6人に1人が糖尿病で、糖尿病患者の40%が高齢者である。高齢者の治療目標という項を設けて、糖尿病学の権威たちは治療目標を国民に示す義務があるであろう。多くの研究は国民の払う税金で補助されている。
残念ながら改訂された治療目標に一番必要と私、いや国民が感じる高齢者独自の血糖目標値が書いていない。敢えて言えば治療強化が困難な際の目標8.0%未満がそれに該当するのであろうか。しかしこの表現には患者だけではなく医療者もはいそうですかと素直に言えない否定的なニュアンスが強すぎることは以前指摘した。いや今までの常識からこの値が目標値と言われても、ほとんどの医療者は高すぎて怖いと感ずると思う。以前のガイドラインでは優・良・可、不可のうち可の中の不良と分類される値だからである。実際同じ患者を診ている、私の信頼する先輩医師も、7.9% まーまーOKlとの私のカルテの記載の後にいつでも、高値注意と書き加えられる。
この高値が採用された理由も余り記載されていない。新しいガイドライの載せてある糖尿病学会編集の本を購入すれば、詳しく解説してあるのかもしれない。そんな時間がない。
ただアメリカ糖尿病学会とアメリカ老年学会がジョイントで高齢者の目標が8.0%になっているからそれを踏襲した旨のコメントを権威たちが出していたのをどこかで聞いたことがある。拙著「症例から学ぶ高齢者疾患の特徴とその対応」にも高齢糖尿病患者の治療目標を書かなかった。それだけが心残り。それ以外のことは本に書いたことの繰り返しである。
長い間血糖を下げることを第一目標で診療に取り組んできた。にわかにそのような高値を目指す診療に抵抗感を持つのはいたしかたない。いや不良と判定していた先輩たちの面目を潰すのに後ろめたい気持ちがあったのかもしれない。それでは困る。
J-EDITをはじめ諸外国の臨床研究から得られたJカーブ現象は目標値に上限値だけではなく下限値も設けよということを示唆している。
目標値は8%未満、7%未満そして6%未満だけでは目標値になっていないのである!下限値がない!従ってこれでは私が危惧するThe lower, the better信仰が生き続けて、薬害まがいの症例を減らすどころか、増やす可能性があるように思う。血糖を下げる新薬はどんどん発売されている。付記に繰り返し低血糖発作を避けるように言及しているが。
糖尿病患者の一部は低血糖発作があれば砂糖をなめれば済むぐらいに考え、むしろ糖尿病治療をしっかり行ってもらっていると誤解している。The lower、the betterを教育して招いた弊害は、権威たちが誠意を持って全力で正さなければならない。当り前であろう。それにしても権威たちの高齢者糖尿病患者に対する冷淡さに怒りすら覚える。
低い方がbetterだとDrだけではなく素人の方も信じて8%の値に右往左往し、特別に臨床的意義が認められないのに、より低い値を目指して治療を継続するという異様な診療現場を作り出す可能性は高いと以前も指摘した。The lower、the betterはすぐ理解できるが、 the lower、 the worseはその背景を理解してもらわなければ患者を納得させることは一線の現場では至難であろう。
私は専門外ながら色々情報を整理して私の臨床的な経験と井藤博士の提案する目標値を参考にして、私が診るADLが低下して、認知機能の障害がある高齢者は、HbA1cは上限は8.4%そして下限は7.6%。血糖値は空腹時140mg/dl未満、食後2時間後は250mg/dl未満としている。勿論70mg/dl以下は絶対避ける。できれば下限は100mg/dl以上とする。勿論non HDL cholesterolや血圧の管理も必須。
いや70歳以上であれば、ポパイのようなお化けは除いて、多くの人は、肉体的、心理的そして認知機能に多かれ少なかれ障害がある。食事習慣も不規則そして治療薬も指示通り内服することを忘れがち。70歳以上であれば一律、私の今回上げた目標値でcontrolすればいいのではないかと現時点では考えている。ただこれに該当する私の診ている患者数は少なすぎて断言できない。専門医たちは早急に高齢者の治療目標を出すべきである。仕事であろう。
ただ空腹時血糖が140mg/dl、以上そして140mg/dl未満でも糖負荷後2時間値が280mg/dlを超えると糖尿病性網膜症の発症頻度が上昇する、あるいはHbA1cが7.5%を超えると顕性糖尿病性腎症の発症頻度が上昇する、空腹時血糖が140mg/dl以上で虚血性心疾患症例が増加するとの臨床研究(井藤英樹)があることを念頭において、高齢者の糖尿病治療方針を繰り返し見直しすべきであろう。
延命効果、早期診断、進行遅延、the lower、the betterと耳触りのいい医療言葉が臨床の現場でよく飛び交う。その意味を正確に理解しないで医療に取り組むと、思いもかけないことで患者を苦しめることがあることを知っておきたい。
幸い糖尿病学の権威の一人である横野浩一(神戸大学名誉教授、現北播磨総合医療センター院長)先生は、新たな血糖目標値が示された同じ学会で、「高齢者糖尿病」?という総説講演をされた。欧米の流れやJ-EDITの研究成果を踏まえて「虚弱な高齢糖尿病患者のHbA1cの目標は7.5~8.5%が妥当だ」と講演されたらしい。直接聞いていないのでまた聞きである。欧米の見解とも整合性があり私が勝手に作った目標値とも似ているので妥当な意見だと思う。
ただ糖尿病だけの低リスク高齢者の目標は6.5~7.5%と述べられたらしい。専門外の私も漠然と正しいと思うが、ただこの値に臨床的な裏付けがあるのかどうかは、専門外の私にはわからない。低リスクが独り歩きし、低リスク高齢者としてバンバンと治療薬が処方される気がしないでもない。患者も虚弱とは思われたくもないし、思ってもいない。嗚呼!
強化療法を早期に実施すれば心血管合併症を減少させるとの報告は今でも多いが、罹病年数が長期だと、糖尿病の合併症である心血管イベントが強化療法で促進されることが明らかにされている。高齢者は虚弱であろうと、低リスクであろうと大抵10年以上の糖尿病治療歴を持っている場合が多いのである。
糖尿病など治療がすでに確立されていると、医療者をはじめ多くの一般の方が信じておられるが、まだまだ最善の治療法確立のためにきめ細かい臨床研究が必要なのである。
週刊誌などが糖尿病性認知症を減らすために血糖値を下げよと、事情を知らないくせに煽る。週刊誌は読まないが、高崎に出かけた折、時間つぶしのために購入した週刊誌に書いてあった。医療マフィアに手玉に取られたのであろう。
認知症と同じように糖尿病も、権威の言うことを聞くだけでは自分が守れない!嗚呼!
身近な話で恐縮だが、今年4月まで元気だった84歳の伯父は、4月に肺癌と診断され2回の抗ガン剤投与を受けて弱り果て、3回目を受けるかどうか迷っているうちに9月16日癌死ならぬ、抗ガン剤死した。何事も分をわきまえ、贅沢ではないが、いつも身ぎれいにし、多くを持っていないが、足らぬものは何もないという、凛とした人で倣いたいと思っていたので、亡くなったのは無念でならない。
一生懸命真面目に治療したおかげで、転倒を繰り返したり、脳血栓を多発させたり、重症低血糖による認知障害を来たすような糖尿病治療現場にならないよう祈るばかりである。
私の目標とする血糖controlをどのようにして達成するかについて次回書く。

by rr4546 | 2013-09-28 17:10 | 医療関係 | Comments(0)
9月20日、G県老健協会主催で行われた医師講習会「高齢者の医療」の講師を務めるためにMまで出掛けた。京都から東海道新幹線そして東京で上越新幹線に乗り継ぎ、Mからローカル線で渋川に出てそれから宿泊場所として準備して下さっていたI温泉のホテルKまでバスというおおよそ5時間の旅路であった。上海やグアムでも3時間たらず、ベトナムのハノイに出掛けた時くらいの久し振りの長旅であった。はじめて行く地で楽しみにしていたが、流石に応えた。
万葉集にも詠まれた由緒ある温泉街の風情や、上州の穏やかな山並みを、いつもインパクトのある写真で季節の移ろいや、中東の雰囲気を伝えてくれる友人達にも楽しんでもらおうとデジカメを抱えて出掛けた。50枚以上の写真を撮ってきた。
I特有の365段の石段、石段に刻まれた与謝野晶子の詩、徳富蘆花の終焉の温泉宿、榛名富士、榛名湖、そして榛名富士の山頂からのぞめる新島襄の出身地、上州安中そしてたまたま行われていた御輿も出る素朴なI祭りなどを、アングルや光の具合を考えに考えてカメラに収めてきた。良い記念になったと、帰宅後PCを開いて拡大した写真を見て驚いた。紹介できるような出来栄えの写真は一枚もない。石段の写真にはラーメン屋が映っている。榛名富士は今わたしの仕事場の窓から見える京都の西山より貧弱ではないか。
気楽に友人たちの写真を楽しんでいたが、彼らがかなり高品質の写真機を使い、印象深い写真を撮るために大変な情熱を注いでくれていいるのを思い知らされた。
写真なぞ片手間になどと軽く考えていた、わが身を恥じた。
講演会には多くの方が来て下さった。名刺を交換した人は8名。・・大学の名誉教授、・・病院の院長とこちらが恐縮する人ばかりであった。しかし当地の老健協会の理事の先生方は、チームワークが実によく取れて、役割分担も見事。何とかよき高齢社会作りに貢献しようとの意欲に溢れておられた。私ごときを呼んで、医師講習会を計画されるのだから、ただ事ではない。大抵こういう会はその道の大家を呼んで、研修をしたとお茶を濁すのが通例である。実際日頃先生方が実践しておられる診療内容とあまり変わらぬ講演で、わざわざ時間を割いて下さって本当に恐縮した。講演内容は群馬の会報に載ることになっている。出来あがるのが楽しみである。
1時間半の講演が終わり懇親会の際に、若い医師二人が先生の話を聞いて老健医療を通して高齢者医療に一層磨きをかけたいと話しかけてくれた。5時間をかけて来てよかったと心から思った。
今まで講演したスライド原稿の表題は大体BLOGにupしてある。今回の講演は、高齢者のcommon diseaseである認知症、高血圧、糖尿病そして容態急変時の対応である。全部で70枚のスライド。参考のために今までupしていなかった表題の一部を上げておく。
1 抗認知症薬の薬効判定(私案)
2 BPSDの発症機序と薬物療法(仮説)―厚労省のガイドラインとの比較―
3 アルツハイマー型認知症と誤診される疾患
         -60歳代と85歳以上―
4 高齢者降圧療法:the lower、the better?―歩行速度、糖尿病 
5 糖尿病治療での包括的高齢者機能評価の活用
6 糖尿病性認知症の成因
7 新しい血糖コントロール目標と当施設での目標
8 容態急変時の対応
である。テーマごとで質疑をして頂くようお願いしておいた。活発な意見交換が出来たと思う。私も色々教えられた。今回の機会を作って下さり、司会の労を取って下さったG大学名誉教授のS先生の手際のいい司会で1時間半の講演を無事終えることができた。協会前理事長T先生や現理事長Y先生はじめGの先生方には本当にお世話になった。いや裏方で準備してくださった事務局のYさんにも感謝しなければなるまい。
写真は片手間ではなく腕を磨き、人のためにという純粋な気持ちが湧きあがって撮ったものをupすることとする。

by rr4546 | 2013-09-24 16:41 | 医療関係 | Comments(0)
本年5月日本糖尿病学会は、従来の治療評価基準の問題点を見直して、国際的に整合性があり個々の患者に対応できるように、3段階に簡素化した血糖コントロール目標値を設定した。従来の「優」、「良」、可「不十分・不良」、「不可」の5段階の評価基準を、「血糖正常化を目指す際の目標:HbA1c 6.0%未満」、「合併症予防のための目標:7.0%未満」、「治療強化が困難な際の目標:8.0%未満」へと整理した。新しい治療指針が示された。
5段階が3段階になったので糖尿病治療が容易になったと素人の方は思われるかもしれない。しかし前回指摘したように長い間、患者だけではなく主治医も6.6%未満を目標にして頑張ってきた。天の声とはいえ、突然7%未満でよいと、従来より目標値が緩められても、一夜でその変更理由を理解するのは、糖尿病治療について色々目配せをしていなければ至難であろう。現場の臨床医はあらゆる疾患を見なければならない。
医療に素人であるジャーナリストでも認知症の最新治療を紹介したり、パーキンソン病治療の現状報告―実際問題になっている課題を掴んでいない!ーが書けるので、臨床医も私ごときものが憂うほど診療に疲れて勉強を怠っていないのかもしれない。
背景をよく理解している糖尿病専門医も患者データを見て長年の慣例から、今度は悪くなっていますよと説明して、いやいや新しいガイドラインによればうまくいっていますと言い直すチョンボをしているかもしれない。治療目標が大幅に上がれば患者は大変動揺する。
高齢者特有の認知機能や運動機能の軽度の障害がありますが、食事療法だけでHbA1cは7.5~8.2%の間を維持できましたとの紹介状と、大庭健三先生の論文「高齢者糖尿病の治療基準を考える. 日本老年医学会雑誌2010; 47: 517-521.」のcopyを添えて、主治医に返した患者は数か月もすると何も紹介状なしで、新しい糖尿病治療薬を始め3種類の経口糖尿病治療薬を持って再入所してくる。患者は主治医の処方の方がいいと信じて疑わない。薬が多いので安心できるのである。
新しいガイドライン普及のために、糖尿病の権威はもっと真剣に取り組むべきであろう。講演のスポンサーがいない。だからと言って治療方針を変更しておいて、本を読めではあまりにも無責任であろう。
6.6%と刷り込まれていて7%未満でいいと説明を受けても、糖尿病をわずらっている仲間が透析に入ったり、下肢の切断を受けたりしているのを知っているので、私はそんな哀れな老後を送りたくないと、7%未満というのは甘すぎるのではないかと食い下がるかもしれない。新しい治療目標の説明を受けた後でも、血糖正常化のために6.0%未満を目指して、食事療法と内服治療に励んで天寿を全うしたいと、副作用のこともお構いなしに、投薬を増やしてほしいと願う患者も多いのではないだろうか。
かくのごとく患者は自分が最善と思い込んでいる治療を願うのである。間違っていても。
治療強化が困難な場合は8.0%未満、目標としては複数の大規模な臨床研究の成果を見ると正しいと思う。私が診ているADLが低下して介助を要したり、軽度の認知障害がある患者の場合は、実際これを目標にして治療を行うが、一番患者が元気で穏やかな毎日を送られているように感じる。ただこの値は今までの知識からすると、とんでもない高値で、にわかにその値を目標とする治療を行うのは躊躇せざるを得ないというのが多くの臨床医の反応であろう。糖尿病治療をそこまでいい加減にしていいのかという思いに捉われるであろう。
実際の医療現場で6-7%以下にするべきですが、治療強化が困難なので8%位でいいと誠意をもって説明しても、患者は納得するのだろうか。いや主治医もこれ以上合併症を悪化させては申し訳ないと、低血糖の危険を説明して限りなく7%を目指して治療するのではないだろうか。患者が透析に入ったり、失明でもされればあるいは最近話題の認知障害をきたしては主治医として面目がないと、最善と示されているHbA1cの値を目指して治療に励むのが医療に携わる者の長い間に身に付いた習性である。理由も示さずに、3-4種類の経口糖尿病薬を処方している患者を紹介するはずである。
私はもっとシンプルに高齢者の最善の目標HbA1c値を示すべきだと思う。
治療強化が困難などという否定的ニュアンスではなく、最善な値という修飾語をつけて。最近の臨床研究から最善という言葉はつけられる。
続きは9月20日「高齢者の医療」ーテーマは主催者が決めてくださっていたーであるところで、お話しをしてから書く。有難いことに小生ごときの講演の案内をホームぺージに載せてくださっている。新幹線を乗り継いて片道5時間、老人にはハードだが行かねばならない。そこでもかなりの時間を割いて高齢者糖尿病の対処について触れる。
権威たちに悪意がなくとも、無意識に医療現場を混乱させることがあるのは認知症に限ったことだけではないらしい。認知症も早期診断をして早期に治療を始めなさいとか、中程度や重度になったら薬を増量しなさい、あるいは2種類で治療しなさいとのガイドラインのお陰で、診断が実にいい加減になったり、軽度と中程度の臨床的特徴を区別しないまま、薬の増量や2剤併用が行われて、ただただ往生している。少しでもよくしてあげたいと願って、最善の医療?に励むのであろう。動機が良すぎて始末に負えない。患者自身もそれを願う。嗚呼!
続く

by rr4546 | 2013-09-12 20:48 | 医療関係 | Comments(0)
今年の5月まで、多くの臨床医はHbA1cを6.2%(JDS)以下にするよう糖尿病治療を行っていた。熊本宣言で「HbA1c 7.0%(従来の値では6.6%)以下」と勧告が出されて、その神話が崩れた。臨床の現場がざわざわしているなら、ここで私が御託を並べるのはお節介であろう。今まで通りの治療が行われているように私には見える。
HbA1cをわが国独自のJDSあるいは国際基準のNGSPと書き分けるのは面倒である。本年4月からNGSP表記を採用することを糖尿病学会が決めたので、今後HbA1cはNGSPの値を使用する。何のことはない
JDS+0.4%=NGSP(JDS:5~9.9%間)である。患者が急に正常値が上昇して、もっと薬をあるいは食事制限をと真面目に対応しなければいいが。
臨床の現場では目標値が変更されたことに無頓着に従来の治療が続けられているように私には見える。糖尿病は糖尿病学会員以外の臨床医が遥かに多くの患者を診ているので致し方ない。それでは困る。そういう私も、功労会員で年会費が免除されている日本血液学会そして日本内科学会と日本老年学会の会員で、糖尿病学会とは縁もゆかりもない。それなのにあーだこーだと意見をいいたくなるのがお偉方主導の医療である。変わったやつと嫌われるのはわかっている。身内がとめるが止まらない。はた迷惑と思われていることくらいは理解できるが、言っておかなければならないと勝手に思っている。
認知症についてもそうであるが、現場の経験からみてこうあるのではないか、こうあるべきではないかと、当の本人は使命を持って真面目に語っている積りだがどこにも何も伝わらない。一般の方も知っておかれた方がよいと思う。
なんとか広く伝えたいと、今はやりのFACE BOOKに登録してmessageを発信したが、FACE BOOKのコンセプトは私の理解していたのとはどうも違うらしい。場違いに、認知症だ、糖尿病だとワーワー言っているのは私だけ。本来ならFACE BOOKから撤退するべきだが・・・・。
しかしリタイヤ―後の最も望ましいのではないかと思う毎日を楽しみ、心温まるmessageを発信している旧友や、中東の大使館に勤務して、中東の生々しい雰囲気を現場の写真と短いmessageで伝えている若い友人に出会えるという、予想外の僥倖があった。
彼らのように近況を、短いが含蓄のある言葉で表現して友達の輪を広げるような芸当はできないのは残念であるがーFACE BOOKのコンセプトであろうー、余力も余り残されていない。場違いでも利用させてもらう。いや社会、医療界も変革する力もあったはず。彼らに迷惑をかけているのを詫びながら今しばらくわーわーがーがーと、はた迷惑だが利用しよう。二人には今後とも頑張って楽しい身辺雑記を出し続けてもらいたい。
新薬紹介に熱心な医療ジャーナリストも、糖尿病治療の変更をほとんど取り上げなかったと思う。投薬数が減ると製薬会社に気を使っているのであろう。あるいは医療マフィアが耳打ちしなかったのか。薬害である経口糖尿病薬による低血糖発作の事故は減少するどころか、今後しばらくは増加していくと思う。一体だれが責任をとるのか。
新しい目標値の使い勝手の悪さを書くつもりで、寄り道ばかりしている。嗚呼!
続く。

by rr4546 | 2013-09-05 15:55 | 医療関係 | Comments(0)