医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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 「愛の流刑地」という扇情的な題の映画を見てきました。原作が元整形外科医で和田心臓移植に対してもかなり批判的なエッセイを書いた流行作家W氏の手になることも知っていましたので時間を作って出かけました。のっけから男女の絡み合いが始まり、その最中に「愛しているならわたしを殺して」と叫ぶ女性を作家である男性がやってしまうのです。後は殺人事件の起こった背景の回想でした。愛したがゆえに殺したと言いたいようですが、何がなにやら訳のわからない映画でした。男が殺して、女が殺される.現実には逆なことが起こりました。男と女の力関係は同じ方がもっと愉しいと思います。時間を無駄使いしたと悔いましたが後の祭り。劇場は満員で若いカップルも多い。隣の本屋に平積みされている原作も結構さばけている。映画監督も「愛を知ってもらうために若者に見てもらいたい」という類のことを発言していました。殺される役を演じる女優Tの母親役である実の母親であるFが法廷で「後悔しない」といっていたと証言する場面には驚きました。エロチックでもなければ愛の喜びも伝わってこない。大ヒット中。
 これを見て「どうして人を殺してはいけないのか」という少年の問いに私たちは、まだはっきりした答えを出していないことを知りました。いや愛のためなら?殺してもよいと70歳過ぎの人気作家が堂々と主張しそれが映像化されるのですから、共同体の倫理規範から逸脱しても、「時と場合によっては殺してもいい」と私たちは思っているのでしょう。幕末の血気盛んな勤王の志士のようですね。テロにも繋がる考えかも知れない。
 同じころ、元アメリカ大統領候補ゴアが現在の異常気象は増大するエネルギー消費によって排出されるCO2による地球温暖化によって引き起こされていることを豊富なデータを使って講演しているのを記録しただけの映画も見ました(不都合な真実)。特に世界の人口の5%しか占めないアメリカ人が25%のエネルギーを消費して、CO2削減の障害になっていることを繰り返し指摘します。さすが日本人ですね。TOYOTAとHONDAは低公害車を世界に先駆けて作っていることも紹介しています。
 「ファッシズムに勝利し、天然痘を撲滅し、米ソの核軍拡競争を止めた人間は、必ず地球温暖化も克服できる」とCO2削減はpoliticalでmoral issuesであり、私たち一人ひとりが政治的にも道徳的にも努力すれば可能であると訴えています。清潔感溢れる男前のゴアがひたむきに地球環境の保護を訴える姿を見て、久しぶりにいい映画を見たと満足しました。愛の一つかもしれない。ご存知のようにゴアは総得票数では上回り、大統領に就任すると思われましたが、アメリカ独特の各州の代議員による間接選挙のためにフロリダでわずかに得票数が上回ったブッシュが大統領に就任したんでしたね。「一瞬だけ大統領になった」と紹介して聴衆の心を巧みに捉えて講演を始めますが、大統領になることに失敗した後に、何を目指して政治活動を行うべきか苦しみ、長い間取り組んできた地球環境の保護に絞って活動することを決心した心の軌跡も巧みに紹介されています。深い挫折が彼にもあったんですね。美しい彼の表情を見ているとそのような葛藤があったとは想像できません。しかし人類愛の大切さと困難は必ず乗り越えられるという楽天主義に多くを学びました。ブッシュではなくてゴアが大統領になっていれば現在の世界情勢は違った様相を呈していたかもしれない。
 お化けのように人気があった元首相は今何に取り組んでいるのでしょうか。流行作家で功なり名を遂げて十分すぎるほど報われているのになお痴情に絡んだ究極の愛?を描きたかった、失敗しても初心を忘れなかった。二つの映画を見て色々考えさせられました。流行作家Wはゴアの映画を見て、逆にゴアが「愛の流刑地」をみてどんな感想を持つか聞きたくなりました。

by rr4546 | 2007-01-31 16:12 | 日本人論 | Comments(0)

平成19年新年会挨拶

 今日は懇親をかねて新年会を行いたいと思います。
 一年の計は元旦にありといいますが元旦に皆さんはどんなことを決心しましたか。今の彼と別れて新しい彼を、夏には海外旅行にという個人的な予定ではありません。仕事場での計画です。
 私も昨年の四月から勤務して、思っていた以上に私たちの施設は社会的にも老人自身にとっても大切で、今後益々改善を重ねて、充実させなければならないところだと思いを新たにしています。入所前の治療と、入所後の治療のどこがどう違うのか。研究会で報告できる望ましい老人医療、特に正しい薬の使い方についてのデータを揃えたいと思っています。入所後認知症や低下したADLが著明に改善した人の背景を医学的に分析して、認知症や低下したADLをよくする手掛がかりを何か見つけたい。元気になられる人を増やしたいと思っています。
 仕事場の主役で多分staffの一番多いCWの方は今年どんなことを取り組む計画を立てましたか。CWの仕事は毎日大変ですから、今年も無事にやり遂げられたらと思いを新たにするだけでも十分だと思いますが、CWの仕事も色々新しい工夫が試みられています。その一つに薬の力を借りないで、CWだけで認知症の周辺症状をcareしようというセンター方式があることをご存知ですか。昨年NHKのテレビでも放映されましたね。手始めに私たちのところでもセンター方式を学習して、careに取り入れてみましょう。そのための勉強会の準備を進めてください。もう一つ異なった生活歴を持っている人に対して、集団的なゲームなどのcareも大切ですが、一人一人個別の介護計画を立ててcareする工夫も始めてくれると嬉しいですね。知的な仕事に従事していた人にはそれなりのcareがあると思います。CWの仕事はあまり進歩がないと思っている人が多いのではないでしょうか。改善されない医療技術はありません。研究会や学会に積極的に出掛けて、他施設の状況を見て、日々のcareに生かしてください。井の中の蛙になってはいけません。何かテーマを絞ってその成果を発表することも目標にしてください。マンネリにならないように色々工夫を重ねてください。大変のようですが新しいことを学んだほうが喜びは深い。
 看護部はどんなことを計画されましたか。ここに来て知ったことの一つに一般病院の看護業務と老健の看護業務には明らかに違いがあることです。ここの看護師は医療的なことをすることに少し時間を割きすぎるように思います。勿論医療処置を的確にすることは最低条件ですが、私たちのところには、どんどん回復される方はそんなに多くはありません。残り少ない人生を安らかに送ってもらうよう寄り添う看護という方向を目指してもらいたい。患者が何を望んでいるのか、患者の家族の悩み事も聞いてあげる。老人は家族全体で見なければなりません。家族も追い詰められていますから色々相談に乗ってあげるよう心掛けてください。そして従来の看護業務を飛び出して、患者のリハビリにも積極的に関わる努力をしてみる。老健の看護の一つの方向だと思います。老健の看護業務のイメージが膨らむと思います。こんなことをすることによって老健に勤めた喜びが見出せると思います。
 30人のうち一人位が自立してまた家で生活できる状況でしょうか。いや50人のうち一人くらいか。頑張って自立できる人を50人のうち一人を、二人にするよう頑張って2007年を実りある年にしたいですね。目標を持ってこの一年を頑張って下さい。
           
              
by rr4546 | 2007-01-22 12:45 | 医療関係 | Comments(0)
 のんびりと正月を送っていました。退屈しのぎに佐藤優氏の「獄中記」を読んでいて、君たちに書こうとしているすべてが書いてあるのを発見してわざわざ面倒なことをする必要がないのではと思っています。
 本の帯に書いてあるところをそのまま引用しましょう。
 「佐藤優は、背任・偽計業務妨害という微罪で逮捕され、五一二日間、東京拘置所に係留された。接見禁止のカフカ的不条理のなか、外交官としての死を受け入れ、神との対話を続けながら世捨て人にならず、人を恨まず、嫉妬せず、裏切らず、責任転嫁をせず、転向もせず、人間としての尊厳を保ちながら、国家公務員として国益の最大化をはかるにはいかにすべきか?この難題に哲学的ともいうべき問いによって取り組んだ六二冊の獄中ノートの精華。狭い煉獄での日常に精神の自由を実感しながら、敵を愛する精神とユーモアを失わずに、人間についての思索を紡いだ日記と、親しい同僚や友人に国家再生の道を綴った書簡から成る。憂国の士が綴った国家への復命書にして、現代日本が生んだ類まれな記録文学。」
 そこそこの快適な日常を愉しんでいるものはおどろおどろしい宣伝文に驚いてしまいますね。何か怖いことが書いてある気がするでしょうが暇があれば読んでくれたまえ。読みながらドストエフスキーの諸作品を思い出していました。「すべてが許されている」と考える青年たちの内部崩壊を描いた「悪霊」、老年に至り自分を再教育して、若い妻アンナ・グリゴーリイェヴナ・ドストエフスカヤへの恋文を書き上げた「未成年」、愛というのは不思議で残酷なものであることを書いた「白痴」、そして人間がどれほど大きな可能性を持つ偉大な存在であるかを謳いあげた「カラマーゾフ兄弟」と同じ響きがありました。内容でも負けていません。
 40歳前後の若者の書き上げたもので充分であるというのが正直な今の気持ちですが、いい訳などしていないで僕のものも書き上げておきましょう。

by rr4546 | 2007-01-07 13:12 | 日本人論 | Comments(0)