医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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西福寺講演「認知症について」と拙著「高齢者疾患・・」補遺概要ーフェルガードー

認知症カフェが公的援助や企業のサポートで全国のいたるところで開設されてから、やたらと元気のいい「アルツハイマー型認知症」や「レビー小体型認知症」の患者と接する機会が多くなった。
カフェで室内音楽会を楽しみ、若手漫才師の認知症に関するコントを聞き、カラオケを楽しみ、ときにはカフェで面識のできた仲間と日帰りのバス旅行にも出かける。その上ボランティア活動をしたり、趣味の絵をかいて社会との絆を深める努力をしている元気なアルツハイマー型患者先輩の体験談を聞いたりして、「私たちも偏見を持たれないで、地域の仲間と生きていきたい。生きがいが欲しい」と気勢を上げている。ほんまかいな。医師と製薬業界がタッグを組んだら、過剰診断や過剰投薬が行われることは以前に指摘しておいた。嗚呼!
20億円近くの国費を投じて、一種の国家プロジェクトであったアルツハイマーの早期診断法の確立の研究、以前にも触れたJ-ADNI研究は患者データのねつ造が疑われたが東大の学内の調査では、ねつ造はなかったとの結論が出た。ただアルツハイマーの早期診断の方法が、J-ADNIグループから提案されていない。そうそうたる権威が集まっても早期診断の基準は出せなかったらしい。いや私が知らないのか。
偉い先生はアルツハイマーを早期に診断できると言っている。アホらしい。認知症治療の荒廃は診断もあいまいで個人個人の専門医で異なる、治療も常用量がいい、少量がいいなどとわけのわからぬ理由で喧々諤々と議論して勝手放題に患者を治療している。BPSDの治療に至ると、精神科医、物忘れ専門医、一般医家、老健の医師がそれぞれ勝手に患者が何も言わないことをよいことに好き放題している。患者を壊れた機械扱いしていることが荒廃を招く原因である。認知症に携わる専門医のおつむの中は凡人には図りがたい。
会費は200-300円くらいで食事が出たり、お茶がふるまわれ、1日楽しく過ごせるのでカフェは大人気である。お金はどこから出ているのか?開業しても、あまり忙しくなかったドクターも積極的にかかわり、認知症患者の囲い込みに励み、自分の医院を訪れる患者を増やしている。企業努力の一つであろう。
何か異様な光景である。わたしの所属する地区の医師会の一部の開業医もカフェを開くことに熱心で、すでに狭い地区で3か所のカフェが活動している。
私たちは相変わらず認知症患者をデイケアや入所で預かり、認知症は医療より、人と人との交わりの介護を充実させるのが重要と、地味な集団レクレーションや脳活性化トレーニングに励んでいる。いずれその内容については紹介する。患者家族に認知症について啓蒙も行っている。
来年1月3日、菩提寺西福寺の新年会で頼まれていた「認知症について」の講演スライドが本日できあがった。まだ効果判定に重要なADAS-JやSIB-Jテストの下位項目(言葉の流暢性、時間の見当識、行動範囲の広がり、コミュニケーション能力の変化、精神的な安定性、自立したADLの詳細などなど)に関する有用性についてのデータは製薬会社の協力がうまくいかないでまだそろっていないが、講演までにはそろえるつもり。
認知症とは?、アルツハイマー型と他の認知障害との鑑別、抗認知症薬服用によって、どこに有意な効果がみられるのか、加齢による認知障害とアルツハイマーの記憶障害の鑑別、不穏、介護拒否などの認知症特有の周辺症状(BPSD)の対応、認知症の早期診断(かなり難しいというニュアンスを伝える)、認知症の治療目標、認知症の予防対策などのスライドを、講演の前ではあるが何かの参考になればとここに示しておく。アップロードされたスライドは不鮮明。ご興味のある方は匿名でBLOGのコメント欄にその旨を書いて下されば、原図を送ります。西京区地域認知症協議会の理事の医師の方には、何かのお役に立てばと直接スライドを届けた。不鮮明なスライドは2月22日職場から鮮明な図に変更してアップロードする。
もう一つ。拙著「高齢者疾患の特徴とその対応」、1300部刷って、4年たっても700部くらいしかさばけていないらしい。重版も、改訂版の予定もないとの連絡に、新しい薬や新しい治療目標も登場しているので、絶版にしたいと出版社に申し入れたら、当面、追加したいことがあれば補遺として本に付けるとの有難い提案を頂いた。先日レイアウトされた原稿が手元に届いた。出版社からは予定をオーバーしていると言われているが・・・・。新規経口抗凝固薬(NOAC)の特徴、4種類の抗認知症薬の適応と副作用、認知症の周辺症状の対応、高齢者高血圧の降圧目標、新し経口糖尿病薬SGLT-2の特徴と適応、高齢者糖尿病の治療目標などなど。これを公開すると、出版社に迷惑がかかる。ご興味のある方は本の補遺を参照していただきたい。補遺が手に入るのは来年初めか。
この二つをやり終えて、今年も無事過ぎ、新たな気持ちで新年を迎えれそうである。
抗認知薬の適量投与(少量投与)というわけのわからないことに対する意見は来年。認知症治療がいかにいい加減に行われているかが明らかになるであろう。教祖様や日本だけで愛用されている認知症に効く栄養剤が暗躍跋扈する背景が明らかになる。認知症医療が医療のレベルに達していないことが分かる。これを書きおえたら、(下町ロケットを見て以下のことを追加しておく)認知症医療現場が患者中心に変わる気配が全くないので、阿呆らしいから沈黙する予定。
BLOGはいつ頃、何を言ったかが衆人環視の下で公開できるのがいい。今までいってきたことで、大きな訂正を必要とするところはない。
認知症も、拙著の「認知症」p25-40「高齢者疾患の特徴とその対応」、お寺での講演そして拙著の補遺で言い尽した。
スライドは一部変更したのでnew versionを平成28年2月13日の「寄り道」のBLOGにアップした。拙著の補遺の「アルツハイマー型認知症治療薬」と「アルツハイマ型と誤診される疾患」も2月13日のBLOGにアップしたスライドに変更していただきたい。お詫びして訂正する。

by rr4546 | 2015-12-18 04:43 | 医療関係 | Comments(0)