医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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認知症国際会議  No16 コウノメソッド No2  薬効の客観的評価、その前に大村智先生

2015年度ノーベル医学・生理学賞に輝いた大村智先生についてコメントしておきたい。彼の業績の偉大さについてはマスコミが広く伝え、多くの人が知ることになり今更私が加えることは何もない。
ただ認知症専門医の臨床研究や診療行為を間近にみていると、専門医が大村先生の研究を進める真摯な取り組みや、得られた成果を社会へ還元する心の豊かさにいつも思いをはせていないと、外交官が世界に目を向けないで身内だけで通用する話を紡いで、内向きな仕事ばかりで手柄を立てて、自覚しないまま国の威信を貶めていると同じように、認知症医療の荒廃を招く一端を担ってしまうようになると感ずる。
大村智先生のようなスケールの大きい、そして申し分のない実績を上げた科学者がわが国にいることを、私自身もノーベル賞で顕彰されなければ知らなかったと思うとぞっとする。元読売新聞記者の馬場練成氏の著した「大村智 2億人を病魔から守った化学者」から2,3を抜粋しておく。馬場氏は大村先生にノーベル賞が与えられたから、この本を出版したのではない。今から3年前、専門外の者にとっては無名であった先生の足跡を、生家そして彼の資金的援助で建てられた美術館、病院そして北里研究室に直接足を運び先生の人柄、学問的業績そして社会貢献について詳細に紹介した。このような地味な本を上梓した馬場氏と出版社に深く敬意を表したい。発売当初はほとんど売れなかったのではないだろうか。
日頃医療記事を書くジャーナリストが権力を持っているという傲慢な態度に胡坐をかいて、実態に即さない、病気に苦しんでいる人を一層苦しみに追いやるような誤解を生む報道記事を書いているのを目の当たりにしている私は、馬場氏の科学ジャーナリストとしての炯眼と誠実さに出会って何か救われた気がした。
認知症医療の抱えている闇の核心を突く記事を書くジャーナリストが現れるのを心待ちしている。絵に描いた餅のような、ありもしない楽観論だけが蔓延って、本当の問題が置き去りにされれば、国民の不幸は増幅される。
「大村智 2億人を病魔から守った化学者」プロローグ抜粋
「山梨県に生まれ夜間高校の教師から研究者に転じて先端の研究業績を蓄積し、ノーベル賞候補と言われるまでに飛躍していった化学者、大村智・・・・」。
「どの人も口々にイベルメクチン(大村博士の発見した、抗寄生虫薬、彼はその他に生命科学の機序を解明する数多くの化学物質を発見している)の素晴らしい効果を褒め称えた。集落の廃墟を見ながら大村は、その言葉を思い出し、人々を苦しめた恐ろしい病気も間もなく絶滅できるだろうと確信を深くした」。
「イベルメクチンが投与される前、世界では年間数千万人の人々がオンコセルカ症に感染し、失明者を含めて重篤な眼病に罹患していた人々は数百万人と推定されていた。失明の原因となっているミクロフィラリアの感染予防は、イベルメクチンを体重1キロ当たり150マイクログラム、年一回飲むことで達成される」。
「「『メクチザン、メクチザン』と子供たちは口々にはやし立てている。大村は、子供たちの目の輝きと全身からはちきれんばかりに出てくる若いエネルギーを感じて身震いした。この子供たちが大人になるころは、オンコセルカ症やリンパ系フィラリア症は昔語りになっているだろう。この集落も大勢の働き手たちによって活気ある地域へと変わっているだろう。・・健康に輝く若い渦の中で大村は、この地に光を当てたことを初めて実感した」。
医療に携わるすべての人に読んでいただきたい。高齢者医療もより患者に役立つように発展していくであろう。
認知症薬の少量投与という問題提起が、どのような意味を持っているかを書く予定であったが寄り道をした。少量投与の会を立ち上げた理事の一人長尾和宏博士は、予想とおり、河野和彦博士認定の各県に多くいるコウノメソッド実践医の一人であった。
医療は八卦見のような教祖様や、その弟子たちで進められるのではない。これも認知症薬の効果の客観的な評価のいい加減さが生み出した茶番劇である。
続く

by rr4546 | 2015-11-20 12:01 | 医療関係 | Comments(0)