医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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よき高齢社会のために No.23 死に方 No.2 生命維持管理装置

 現代では犬猫―ペットとして大切にされている犬猫は別だがーが死ぬように医療と関わりなく、お迎えが来たときに天に召されるということはわが国ではないであろう。何らかの医療処置を受けながら亡くなるというのが一般的であろう。
 現在人間の場合は生命維持管理装置を取り付けて脳死から多臓器不全と進展して命の灯を閉じる場合を、医療という点からだけでいえば、最新で最善の処置を受けて死んだことになるであろう。そこで生命維持管理装置を付けながら高齢者が亡くなることが望ましい終末の迎え方なのかどうかを考えるために生命維持管理装置とは何であるかについてまず紹介しておきたい。
 生命を維持する装置は一言でいえば心臓、肺、腎臓などの主要臓器の生理機能を代替する装置である。手術場あるいは術後や重篤な交通事故後の様態を観察するICUで主に使われている。
 人工心肺装置とよばれる装置は血液循環という心臓の働きをする血液ポンプと血液中の酸素を一定にする肺の役割を果たす人工肺からなっている。主に心臓を一時的に止めて行う心臓手術の際に必ず使う。
 心臓ペースメーカーは心臓が正常に拍動できなくなったとき心臓に直接電気刺激を与えて一定の心拍数を確保する装置である。
 人工呼吸器は肺の機能が失われたり(重篤な肺炎等)、呼吸筋の能力が減弱して肺の換気機能が維持できないとき、肺に酸素を送り込むための装置である。
 血液浄化装置としては腎機能が失われ体に蓄積される不要な代謝産物を取り除く人工透析装置を上げることができる。尿毒症患者に必須な装置である。地震などで体の多くが破壊される挫滅症候群と呼ばれる病態の際は、カリウムが増加して心停止を招来するのでカリウムを除去するために使われる。
 他に生命維持管理装置とは呼ばれないが気道などに閉塞があり十分酸素を体に取り込めない際実施する気管支切開や、嚥下障害などで経口摂取のできない場合に造設する胃ろう(PEG)なども、広い意味では人工的な生命維持装置と呼んでいい。現在では人工的に命を永らえる装置は豊富である。
 高齢者の亡くなるときに、人工心肺装置や血液浄化装置を使って治療することは稀であろう。VIPでもない限りそのような機械を使って延命を図ることはまず行われない。
 ただ高齢者のために嚥下運動が障害されて経口摂取が十分できない場合に胃ろうを造設したり、あるいは気道のスペースが十分確保できない場合に気管支切開を行って生命を維持することは案外よく行われている。時に気管支挿管をして呼吸を確保することもある。
 今回から高齢者に胃ろうを作ったり気管支切開を行って生命を維持することが果たして望ましい高齢者の死に方かどうかについて私見を書いておきたい。
 2000年9月から2005年10月の間に54-90歳のがんの末期患者男女7人の人工呼吸器を外して死亡させたとの殺人事件で2006年3月に書類送検されていた射水市民病院の医師二人が2009年12月22日富山地検から不起訴処分になったとの事件を参考にしながら、生命維持管理装置と死について考えておく。高齢者の死に方を考えるために参考になると思う。
続く
人工呼吸器の役割                                     

by rr4546 | 2010-02-22 16:00 | 医療関係 | Comments(0)