医療に関する意見、日本人のあり方に関する意見


by rr4546
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メマリーは全般的臨床症状評価(CIBIC plus-J, 本間昭他:老年期痴呆の臨床評価法―変化に関する全体的評価とサイコメトリックテストー. 老年精神医学雑誌 101932291999)ではplaceboと比較して有効性が全く認められなかったが、 SIB scoreの変化量から、進行を有意に抑制する成績が得られたとして、抗認知症薬として上市が認められ、現在広く使われている。

治験をまとめた論文で示されているSIB scoreの変化(前回のBLOG参照)から有効な薬だと権威たちが判断した問題点(一部は前回も触れた)を指摘しておく。

SIB scoreは前回のBLOGで示した社会的相互行為、記憶、見当識、注意、実行、視空間能力、言語からなる40項目の検査から導き出される。メマリー投与群では桁数範囲、聴力・視覚範囲の注意領域、箸などの使い方の実行領域、色合わせや形合わせの視空間能力そして名前を書くあるいは物品呼称などの言語領域でデータ上から進行の有意な抑制が認められた(前回BLOG図2)という。

対象群は不適切な着衣などの失行、尿・便失禁、入浴などの日常生活活動(ADL)の低下、発語の低下などが認められる中程度から重度の進行stagingAlzheimer型認知症患者である。これらの患者にとってSIB scoreの変化は、臨床的効果に全く結びつかないことを、CIBICのデータから読み取れることは前回詳しく述べた。

中等度以上のstagingの認知障害に基づく症状の進行の程度を正確に判定できるかどうかの議論をおくとしても、このような患者を一番困らせるのは家庭生活が自立して送れないという障害である。

私は認知症を認知障害起因性生活障害病と呼ぶべきであると主張しているが、このような患者にとって治療の対象とすべきは社会的相互作用の低下や見当識障害であろう。

残念ながら社会的相互作用や見当識についてはSIB評価ですらメマリーは全く有効性を示すことができなかった(前回BLOG図2)。治験で使われたCIBIC評価での下位項目であるADLを示すFASTスコアや、中核症状をみるMENFISでも有意差のある効果は全く認められなかった(第一三共製薬提供 メマリー総合製品情報概要 p18 FASTスコア変化量の推移 p19 MENFISスコア変化量の推移)。

SIB scoreのメマリーがいかにも有効であるとのscoreの変化は、臨床的に有効であることを示すのではなくて、データ上のデータの変化に過ぎないことを再度強調しておく。

しかし著者らは患者にとってほとんど意味のない項目で得られたSIB score変化の有意の差だけで、メマリーを中程度以上の認知症の症状進行を遅く薬と結論付けた。私には製薬会社の販売に利するために、権威たちが権威のご威光を使って、データだけの見掛けの効果(一部は副作用の可能性があると、私は思っているが)を使って、メマリーの治療薬としてのお墨付けを与えたようにしか思えない。臨床的に意味のないSIB scoreの変化量に過大な意義を与えたのは、患者を治療しようという認知症専門医の本来の役目から逸脱した、製薬会社だけに好都合な解釈を提供する御用医師の仕業という他ない。権威たちにとっては、患者に本当に有効かどうかは興味がないのであろう。

このような権威たちの無責任かつ無能力からくるデータ解釈を十分吟味しないで、そのまま信じて多くの医家が、現在もメマリーを認知症の進行を遅くする薬として患者に投与している。効いた効いたという権威のほら話に何も勉強しないで従順に従って、漫然と投与している実地医家にも責任の一端があるであろう。嗚呼!

このような恣意的ともいえるデータの誤用は、メマリーの副作用があたかもplaceboと違いがなかったとの論文での記載でもみみられる。暇があったらその点についても触れる。

彼らの論文での考察は、SIB評価で得られた効果がCIBICで認められなかったことだけに力が注がれた。その考察もピント外れであるが、このことについても暇があったら指摘する。興味のある方は論文を直接読んでいただきたい。驚くべき言い訳をしている。

彼らがSIBでみられ項目について、グルタミン酸の細胞内への刺激伝達抑制との関係で考察していれば、認知症患者の中枢神経細胞でのグルタミン酸の働きの一端を明らかにすることができたかもしれない。

結論を言っておく。中村・本間らの治験のdataをまとめた原著論文「新規NMDA受容体拮抗剤であるメマリーの中等度から高度アルツハイマー型認知症に対する第Ⅲ相試験ー有効性および安全性の検討ー」(老年医学雑誌 22:464-473,2011)は、メマリーがAlzheimerの治療薬として、安全で有効であることを示したのではなく、メマリーはアルツハイマーの病状改善に全く無効で、SIBで得られた成績から、中枢神経に何らかの副作用を生ずる可能性があると結論づけるしかない。

同じ論文から真逆な結論が得られる。そして副作用がある薬が、抗認知症薬として保険診療上使えるようになった。一体何が起こっているのであろうか。嗚呼!

ヘボ医者ががーがー言っていても問題だらけの認知症医療現場は変わらない。

現在国は認知症専門医を総動員して認知症患者の適切な医療・ケアの確立を目指した認知症患者らの登録・追跡をするオレンジレジストリと呼ぶ研究を展開している。(鳥羽健二:オレンジレジストリと認知症研究. 日老医誌 56:97-106,2019) この研究は23年前から始められている。オレンジレジストリから診断から治療にわたる現在の認知症医療の問題点が明らかにされるのを待ちたい。今までの登録研究から抗認知症薬の問題点くらいは指摘されていいと思うのだが。

念のために書いておくが、中程度から重度のAlzheimerには高容量のドネペジルとドネペジルとメマリーの併用が、保険診療上認められている。処方した医師や、処方された患者から何かおかしいという問題提起はないのか!


# by rr4546 | 2019-06-05 15:17 | 医療関係 | Comments(0)
超高齢者社会の医師の役割 No5  メマリーの治験データは抗認知症薬としての有効性を示していると言えるのか?            
論ずるために図と表をupしたところ、画面がfreezeして原稿が書けなくなった。2,3年前から言っていることなので日を改めて詳述する。                     
有効性を示すと権威たちが論じている、メマリー投与によっていかにも認知機能障害が改善して、進行が遅延したことを示すSIB(図1)の図が、中等度から重度の認知症患者にとって臨床的に有用な改善や進行抑制でないことが全般的臨床症状評価(Modified CIBIC plus-J)の図3から読み取れる。読み取らなければならない。臨床的には改善したり進行が緩徐になったりしていない。                                  
メマリーを投与した1か月後からSIB scoreから評価すると大幅な改善(一種の図のねつ造である)が認められるが、CIBICからは軽度の悪化が認められる。投与6か月後のSIB scoreからみると、メマリー服用患者は認知機能障害が悪化していないと判断する他ないが、CIBICのデータからみると、メマリーの服用の有無にかかわらずAlzheimer患者に一般的に見られる認知機能の進行性の悪化が認められる。これらのデータから著者らはメマリーがAlzheimer患者に有用な薬であることを論じている。勿論NMDA受容体拮抗薬の認知機能に及ぼす薬理作用については全く触れられていない。その問題点について後日指摘する。高齢者を診る医師は製薬会社ではなくて、いつも患者の側に立たねばならない。                                                 
現在メマリーを処方している主治医はメマリー服用の必要性と有用性を患者にどのように説明しておられるのであろうか。高齢者を診る医師は薬効を十分理解していないと、知らぬ間にpolypharamacyの患者を生み出す。巷には老化抑制機能を謳ったanti-agingのサプリが溢れている。メマリーはそれらと異なる医薬品とはっきり言わなければならない。サプリのほうが副作用がないからいい?                                                                                                              
                                                           

 
                                                                


図1
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表1
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図2
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図3
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# by rr4546 | 2019-05-27 17:15 | 医療関係 | Comments(0)

メマリーの抗認知症薬としての薬理作用は、アセチルコリンを増加させて、認知機能に影響を与えるとされるアリセプト、レミニール、リバスタッチのような機序とは全く異なっている。

神経細胞間隙にあるグルタミン酸の持続的な上昇(これも仮説?)によってNMDA受容体(この単語を聞いて、この受容体が中枢神経の中でどの程度重要な役割を果たしているのか理解できる医師、いや認知症専門医はどの程度いるのであろうか。そういう私もグルタミン酸、この単語も昆布の旨味成分位の知識しかないが、やっとのことで勉強して、この旨味成分の一つの受容体をNMDA受容体というくらいの知識しかない)が持続的に活性化されると、神経細胞が死滅させられたり、記憶・学習機能が障害されたりする(旨味成分を取り過ぎたらAlzheimer?訳がわからない。Alzheimer型認知症患者にはコクのある料理は禁忌?昔、「味の素」を取り過ぎたら頭が悪くなるという話を聞いたことがあるが・・・)。そこでメマリーはNMDA受容体の活性化を抑制して認知機能低下の治療を行う薬として開発された。簡単に言えば重要な神経伝達物質であるグルタミン酸の働きを受容体を介して抑えようということである。

アセチルコリンが不足しているから、増やす薬で認知症を治療しようという薬がある一方、グルタミン酸という重要な神経伝達物質が過剰にあるのでその働きを抑制して、認知症を治療しようという薬がある。認知障害という中枢神経細胞の死滅によって招来される機能障害を、重要な役割を果たしている神経伝達物質を乱暴な治療戦略で操作するのは、命を預かる医師はとくに色々な生理機能が落ちている高齢者にはやるべきではないように思う。しかし、現在メマリーも臨床の現場で広く処方されている。医療費は数百億円に上るはずである。

中枢神経の伝達物質であるアセチルコリンを増やしたり、グルタミン酸の働きを抑制したりすれば、脳の神経細胞の中で色々な不都合が起こる。想像しただけでもいろいろ思い浮かぶ。実際アセチルコリンが増えたおかげで、消化管運動の抑制症状、徐脈、一過性脳虚血発作、頻尿、精神的不穏が起こり、一方これは私の想像であるが、グルタミン酸の働きを抑制したために、中枢神経の本来の働きが抑えられ、傾眠、眩暈、精神的な活動性の低下(まだ症状を訴えられる能力がある場合、何か頭がおかしいと訴えられる場合がある)などの事態が招来される。

抗認知症薬の効果はなかなか実感できないが、注意深く患者に接すれば、抗認知症薬の今あげた副作用は臨床的に容易に観察できる。病気のせいにして、薬の副作用を見落としているだけである。嗚呼!

ごちゃごちゃ言ってもメマリーは医療の現場で広く使われている。投与の根拠は前回のBLOGで紹介(中村祐、本間昭ほか:新規NMDA受容体拮抗剤であるメマンチン塩酸塩の中等度から高度アルツハイマー型認知症に対する第Ⅲ相試験。老年精神医学雑誌22:464-4732011)した論文によっている。

グルタミン酸の過剰は、神経細胞の死滅や、記憶や学習障害が引き起こすと考えられている。グルタミン酸の働きを抑制するメマリーは神経細胞の死滅や記憶や学習の障害に何らかの影響を及ぼすとの作業仮説で薬効を検討した成績は上記の論文に見当たらない。メマリー投与後の脳の画像診断や記憶や学習にfocusした認知機能検査が行われていない。

アセチルコリンを増加させる薬の薬効はADAS(本間昭 ADAS 高齢者のための知的機能検査の手引き。p43-541991)で示されていることはこのBLOGで数年前からたびたび紹介している。面白いことにメマリーはADASではなく、SIBPanisset M et al. Severe Impairment Battery. Arch Neurol 51:41-451994. 新名理恵他 SIB日本語版および改訂ADCS-ADL日本語版の信頼性・妥当性・臨床的有用性の検討。老年精神医学雑誌 16683-691,2005)という検査で有用性が検討された。そして前回のBLOGにメマリー投与後のSIBのいかにも認知機能の悪化を遅くさせる成績を思い出してもらいたい。この成績が中等度や重度のAlzheimer型認知症患者にとって臨床的に無意味なデータのデータに過ぎないことは次回。権威と製薬会社がタッグを組むととんでもない結論が導かれることを述べる。

薬効はADASで検討されると思っていた。数年前、メマリーの講演会でメマリーの有用性がADASではなく、SIBで検討された成績を根拠に権威がメマリーの有用性を話されたので、なぜメマリーに限りSIBという認知機能テストを使うのかと質問したところ、ADASではメマリーの薬効が示すことができなかったと答えられた。何か有意差がみられる検査を、患者に投与する根拠をいうために恣意的に採用している風である。さすが権威である。

次回


# by rr4546 | 2019-05-16 23:02 | 医療関係 | Comments(0)

アセチルコリンを増やしてAlzheimer型認知症患者の症状の増悪を遅らせるとして広く使われている3種類の抗認知症薬(アリセプト、レミニール、リバスタッチ)は、Alzheimer型認知症の認知機能低下を招く、海馬、海馬傍回の側頭葉内側から始まり、引き続き頭頂葉や側頭葉と広範な脳細胞が死滅していくという病気の本態である退行過程に全く関与しないので、進行を遅らせる働きがあるという表現は正しくないことを指摘してきた。実際、患者の臨床効果を改善するという効果は、ADASという薬効を見る検査だけで認められるだけで、臨床的にボケ(ボケは蔑称で、使うべきではないとの指摘を受けた。認知症は以前痴呆と呼ばれていて、伝わるニュアンスがよくないということで認知症という新しい診断名がつくられた。その動きは正しい方向だと思う。ただ認知症との診断は病気であるとのニュアンスが全くなくて、認知症が疾患であることを忘れて、私も認知症・認知症と気楽に言われる面妖な事態を生んだ。ただこれは認知症で苦しんでいる人たちを正しく伝えないことにもなった。正しくは認知症ではなくて(これは病名ともいえない)、認知機能障害症あるいは認知機能障害起因性生活障害病と呼ばれるべきで、そうすれば誤診が減るだけではなく、認知障害の患者に対する社会全体の対応も正しい方向に向かうと思う。私の知識では、欧米ではボケは当初からdementiaと呼ばれ、今でもdementiaと呼ばれている。わが国で病名が変更された理由は、抗認知症薬が市場に出たころと一致しているのではなかろうか。45歳でAlzheimerを発病して14年後の現在も、認知症患者の社会参加を促すための政府主導の懇談会に笑顔で参加できる認知症患者がたびたびマスコミに現れて、社会に対して認知症に対する間違ったメッセージをだす事態も大変な問題である。そこで敢えてボケという言葉を使った)の状態を改善するという効果は認められないと言ってよい。

進行を遅らせるなどは比較できる対象例がないので、臨床的に判断のしようがない。効果を厚かましくも喧伝する権威たちは進行を遅らせるという効果を実感できるのであろう。その根拠は理解できないが。

むしろ投薬によって増加させられたアセチルコリンが不必要に副交感神経刺激を刺激して、消化管運動の抑制、心拍動の低下、頻尿そして感情を司る扁桃体などを不自然に刺激して、易怒性、不穏、介護拒否などを招来し、患者を苦しめるだけなので投与すべきではないと強調している。

今回論ずる中程度から重度に適応がある、やはり症状の進行を緩徐にするといメマリーは、高齢者で色々な生理機能が低下したうえに、ボケて苦しんでいる人たちの治療薬として、やはり看過できない副作用があるのに年間数百億円も使われている。高齢者の穏やかな生活を確保することを治療目標にするべきであるという立場から到底理解できない理由を今回は書く。

生活の確保というとQOL(quality of life)という言葉が浮かぶ方が多いであろう。私が言う穏やかな生活(life)というのは、一般的に使われているQOLではなくて、lifeは命の尊厳ということをイメージしている。病気で苦しむ高齢者にも命の尊厳の質があり、それを守るのが医師の役割ということである。おいおいそのことについても論じる。

この春、孫の通う中学校の関係で、今まで住んでいたマンションを息子家族に譲り、本来の自宅に戻るというこの歳では大変であった引っ越しをしたりして、手元にあった資料が散逸して、書こうと思ったことがなかなか書き進められない。

これから論ずることは、わが国のメマリーの第Ⅲ相試験のデータをまとめた、「中村祐、本間昭、北村伸、吉村功:新規NMDA受容体拮抗薬であるメマンチン塩酸塩の中等度から高度(重度の書き間違い?疾患の重症度は軽度から重度という言葉を使うのが一般的である。高度は飛行機の位置を示す場合に、何フィートの高度と表現するときに使う言葉である。認知症の自称権威たちは、以前このことを数年前に小生が指摘した後も、高度認知症という言葉を離さない。権威が英字表記の「severe」という言葉を誤訳して、その誤訳を無意識に踏襲しているのであろう。権威たちもその程度の知的レベルであることは知っておいた方がいい)アルツハイマー型認知症に対する第Ⅲ相試験。老年精神医学雑誌 224644732011」を読み解きながら書き進めたい。

まだ家が片付いていないので、本論は後ほど。ただ著者らが、対象にした症例はFAST stage6a以上7a以下の患者482例。その治験から、メマリーが治療薬として有効だと主張する論文を参考にした。

FAST stage6aから7aの重症度ということは、寝間着の上に普段着を重ねたり、ボタンやネクタイが結べない。靴を左右間違えてはく。着衣も介助が必要。入浴にも介助が必要。トイレも水を流せなくなる。尿失禁や便失禁がある。発語量の減少と話し言葉の低下。話すことばは短い文節に限られる(FAST 石井徹郎 高齢者のための知的機能検査の手引き 大塚俊夫、本間昭監修 p5964ワールドプラニング 1991)。

このような重度の状態の患者に根治療法がない現在、副作用がある上に、効果もはっきりと指摘できない薬を、患者自身の承諾も得ないで、無理やり医療の対象にする。40人に1人効くので、その症例を見落としてはならないと、医師の使命感のもとで投薬を続けるのであろう。命の尊厳を守るという観点からもいろいろ議論のあるところであろう。

本論を論ずる前に紹介した論文の中で、著者らがメマリーは治療薬として有効であることを示していると論じたデータを示しておく。私にはこのデータから中程度以上の患者には適応がないと言えると思うのだが。勿論この図の元データの正しい読み方も伝えたうえで。その根拠を次回から書く。

著者らは真逆にこの成績からメマリーが有用であると論じている。

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出典  中村祐、本間昭、北村伸、吉村功:新規NMDA受容体拮抗剤であるメマンチン塩酸塩の中等度から高度アルツハイマー型認知症に対する第Ⅲ相試験 p468 老年精神医学雑誌 22:464-473,2011 



# by rr4546 | 2019-04-26 17:07 | 医療関係 | Comments(0)

FACE BOOKからの転載

春の陽気に誘われて、サクラ見物。鴨川沿い、白川通、高瀬川と、町中がサクラ満開。命の短いサクラで街を盛り上げようと、今の見事なサクラ名所を作り上げた美意識を持つ京都人が、数十年前に汗をかいていた。こちらはほけているだけ。嗚呼!
Placebo投与でもみられる効果の可能性がある薬効を、投与の参考にせよなどと訳の分からぬ高齢者医療を勧める人達の無自覚な善意が招く薬害から、高齢者を守らねば。

今年4月に名古屋で行われる第30回医学会総会のメインの一つである内科学会生涯教育講演会で、某教授が、あのアルゴリズムに従って抗認知症薬を使って認知症を治療する有用性を解説することになっている(認知症の診断と治療:日常診療のコツ)。
一方恒例であるが、会頭が現在の医療やこれから進むべき医療の在り方を総会の前に出版することになっている。今回は斎藤英彦編の「医の希望」という題名の本が上梓された。多くの権威たちがあらゆる分野の医学の現状や進むべき方向を語っている。
国立長寿センター総長鳥羽研二先生が「認知症」を担当され、認知症についての研究や現状を解説されていた。先生の論文の中には現在使われている4種類の抗認知症薬について何も触れられていなかった。本屋で立ち読みしただけなので、読み落としたのかもしれない。色々な脳活性化の運動療法の有効性の可能性を解説されていたが、現在最も残念なことは、認知症のための薬がないことだと述べておられた。正論だと思う。
抗認知症薬をはじめ高齢者に多用される薬の害から高齢者を守るためには、ヘボな私がワーワー言うのではなく、権威ある人がはっきりと薬の副作用と効果について語れば、大変な額の医療費が節約できるのだが。

白川通りの桜

祇園新橋と言って、かっての花街の中心地。今は白川通りと言って、花街の面影を残した桜の名所。吉川勇の「かにかくに 祇園はこひし寝(ぬ)るときも 枕のしたを水のながるる]の歌碑。谷崎潤一郎らが昭和30年に建てた。こんな想いで、祇園で遊んでみたいものだが。

木屋町通り

下は高瀬川、上は八坂神社に続く四条通り。森鴎外の安楽死を考えさせる「高瀬舟」の舞台となったところ。今は木屋町と呼ばれている夜の繁華街。やはり桜の名所。それにしてもぶらぶら歩けば、どこででも見事な桜が楽しめる京都に住んでいることに感謝
# by rr4546 | 2019-04-10 10:45 | 医療関係 | Comments(0)